独立・起業で失敗しないための準備
商品・サービスづくりだけじゃない!
私は、地元の創業塾(いわゆるビジネスインキュベート施設)で約6年、独立起業をしたい!という方向けの創業セミナーを行ってきました。また、最近では独立起業した人が一番最初に資金を借りに行くことが多い「国民政策金融公庫(よく「国金(こっきん)」と呼ばれます)」でも創業者向けセミナーをしています。
そこで、創業したい!起業したい!という方について、創業をサポートする士業の立場から見せていただいたときに、よく見落としがちだけどとても重要なことに気づくことがあります。
それは、創業・起業したいと考えている人がしっかりと「自分の商品・サービス」についてはしっかりと考えているいるにも関わらず、とても重要な部分である「集客販売」と「事務処理」を見落としがちであることです。
自分はこんな知識、経験、人脈があり、こんなにもよい商品を開発できたんだ!あるいは、今までにないこんなサービスを提供できるんだ!といかにも自信ありげに独立起業にむけて商品・サービス開発に余念がありません。もちろん、商品・サービスは商売を始める際に最重要なポイントです。しかし、これだけでは多くの場合失敗します。なぜか。
なぜなら、起業する、すなわち事業(ビジネス)を始めるときの事業とは、「商品・サービス」の提供を中心に、しかしそれに加えていくつもの別の作業がくっついてできた複合体だからです。もっともわかりやすいのは、お客さんを集めて販売する「集客(マーケティング)・販売(セールス)」であり、商品・サービスを提供するときやその後に発生する経理、人事、法務などの「事務処理(バックオフィス)」です。
1集客、2提供、3事務を3等分!
たとえば、もしたった一人で事業(ビジネス)を始める場合、税理士や行政書士などの士業、理容師・美容師・整体師などの店舗などがそうですね、書類作成することや調髪・施術することは「サービス提供」です。もちろん資格や経験をいかして品質のよさ、他に負けない技術や知識に自信をもっているかもしれません。
しかし、高品質なサービスに溢れた今の日本社会ではそれだけでは売れません。技術はあるのに3年とたたず潰れてしまう商売も多くあります。これは、自分の技術や知識を活かした事業について、きちんと「集客・販売」の仕組み(別の言い方すれば戦略)を考えていなかった結果でしょう。
また、仮に集客や販売もうまくいって商売大繁盛になったとしても、経理や会計がずさんで申告漏れや脱税になってしまっていたり、あるいは知らずに無許可営業などの法律違反を犯してしまっていたり、他社の知的財産を侵害していたりしていたとしたら、遅かれ早かれビジネスは壁につきあたるでしょう。
つまり、事業を経営するには、おおきく分けて3つ、①集客・販売、②サービス提供、③事務処理をしっかりとバランスよく行って行かなければ続かないのです。
けっして事務部分を忘れないで!
特に、新たに事業を始めよう、会社を経営しようというあなたはおそらく、②「商品・サービス提供」に自信がある(職人・技術者、士業・コンサルタントなど)か、①「集客・販売」に実績や人脈・知識がある(元営業マン、保険業・広告業、副業者など)か、のいずれかのタイプだと思います。
ただ、③事務処理の部分も非常に大事なので忘れないでください。特に、コンプライアンス(法令遵守)の時代といわれ、契約内容はもとよりや知的財産、個人情報の取扱いも厳しくなり、人を雇用する場合は労務管理が、売上があがれば会計・税務がそれぞれ厳しく見られます。建設業や産廃といった代金が高額な仕事加え、最近ふえている医療・介護の事業には営業許可も必要となります。代金支払をしてくれないお客もいればクレーマーとなるお客も増えています。さらに、ビジネスの情報化・国際化が進むなかで業務の効率化や収益構造の変化も早いスピードで変わってきています。
こうした中で、事務処理いわゆる法務、労務、税務、総務的な仕事も含めた「事業」展開を最初からしっかりと想定して独立・起業をしなければ、後々のトラブルに繋がりビジネスが継続して続いていなかくなる可能性が高いです。
独立起業サポーターとしての士業・コンサル
「士業」や「コンサルタント」とは?
そこで、起業・創業の際には、誰か一人でもよいので独立・起業に強いサポーターと知り合いになっておくことをお勧めします。士業であれば弁護士、税理士、司法書士、行政書士、あるいは起業・創業コンサルタントという方も多くいます。
もし全く誰もしらないということであれば、地元の商工会議所、取引のある銀行などの金融機関、市町村の窓口や地域の創業支援施設(インキュベート)で紹介している場合もあります。一度、そうした専門家に相談をしてアドバイスを受けることをお勧めします。おそらく、創業にかかわる「広い視野」から、商品・サービス提供の部分だけでなく、集客販売、事務処理の観点からもアドバイスが受けられると思います。また、一人のサポーターから他の提携しているサポーターの紹介を受けられることも多いと思います。
サポーターの選び方は?
ただ、サポーターの選ぶ際は、できればしっかり吟味をしてください。ほとんどの士業やコンサルタントは一定の実績をもち、独立起業に関する法律や手続についての知識や経験をもっているはずですが、実際にはそうでない方も多くいらっしゃいます。例えば、法律はよく知っていても「経営」についての知識がほとんどない、仕事の進め方が古くて最近の話題に疎い、言われた仕事はやるけど「提案」や「忠告」がない、年齢差や遠隔地であることからコミュニケーションがなかなか取れない、という「使えない」サポーターの方も中にはいらっしゃいます。
そこで、概ね下記のような点に注意していただけたらと思います。
- 確かな専門分野と高い実績をもっているか?(何かの専門家であることが大前提です!)
- 「経営」や「起業」について話ができるか?(ただ頭でっかちの専門知識バカは避ける!)
- 世間のニュースや最近の法改正に詳しいか?(相当の年長者や業務歴の浅い人も避ける!)
- 質問以上の積極的提案や時に忠告もあるか?(依頼した仕事以上の価値を与えてくれる人!)
- 人脈が広く専門家のネットワークがあるか?(優秀な専門家は他の優秀な専門家と繋がる!)
日々の専門分野についての知識・経験の研鑽を欠かさない専門家であり、加えて自らも事業者・経営者として起業や経営についての知識・経験をもち、世の中の流れに敏感で、頼まれた仕事以上の価値をどんどん与えてくれる人を選んでください。また、そういう人はまわりに多くの他の専門家ともつながっているので、専門分野外のお悩みにもきちんと優秀な専門家を紹介してくれるはずです。
当事務所がご提供できるサービス
独立起業に伴う下記のサポートメニュー!
川添国際法務事務所では、独立起業をしたい!と志すあなたをサポートするため、下記のメニューをおいています。(主なもののみ。また業務によって他士業・各種コンサルタント・外注業者と提携)
- ご相談(事務所面談)のみ 1万円(1時間程度) *メール簡易相談無料
- 事業計画書・収支予算書の作成(ビジネスの全体像から戦略まで) 5万円~
- 各種営業許可の取得(建設、産廃から古物・リサイクルまで) 4万円~
- 資金の調達(金融機関からの融資や国等の補助金申請) 5万円~
- 法人の設立(会社、NPOなどの法人定款作成、認証、設立など)8万円~
- 経営書類の作成(契約書、議事録、規約など) 1万円~
- WEB販促、ITツール活用(ネット販売、情報起業、副業に強い)
- 外国人雇用、海外進出サポート(東南アジア、外国語対応に強い)
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まずは、お気軽にメール・電話にてお問合せください。
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